「原罪」とは? ― 2013/10/06
森 「善悪を知る木の実」を食べるとあななたちは死ぬ、という神の警告を無視して、人間が自ら不幸を招いてしまった、・・・ 「善悪を知る木の実」とは、倫理道徳の善悪ではなく、自分の欲望や欲求を中心に、ものごとの善し悪しを決めてしまう、エゴイズムの実のことです。自分に幸せをもたらしてくれるものを善とし、そうでないものを悪とする態度に、味をしめてしまうということです。
五木 なるほど。普通、原罪のニュアンスには、人間は生まれながらに、罪深いものを背負ってしまっている、という感じがあるけれども、そうではない。
森 はい。なんでも自分中心にものごとを考えると不幸になる、という警告を無視したということです。それが、人間のいちばん深い業のように思います。
(「神の発見」(五木寛之・森一弘 平凡社、2005) pp. 91-92)
五木 なるほど。普通、原罪のニュアンスには、人間は生まれながらに、罪深いものを背負ってしまっている、という感じがあるけれども、そうではない。
森 はい。なんでも自分中心にものごとを考えると不幸になる、という警告を無視したということです。それが、人間のいちばん深い業のように思います。
(「神の発見」(五木寛之・森一弘 平凡社、2005) pp. 91-92)
チェリーセージの花 ― 2013/10/14
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